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石に磁石がくっつくというイメージは皆さんないかもしれませんが、
実は、微弱ながらも磁力を持っている石があります。
小学校の砂場で砂鉄をとる実験などで使う弱い磁石ではさすがに難しいですが、
強力なネオジウム磁石などであれば、なんと石の表面にくっつくんです。
今回は、御影石に磁石がくっつくということを、
ネオジウム磁石を使って実験していきたいと思います。
御影石について知りたい方はこちら
御影石(花崗岩)には2種類ある
大別すると
チタン鉄鋼系花崗岩
磁鉄鉱系花崗岩
の2種類があります。
詳細な説明は割愛しますが、字面からもわかるように
チタン鉄鋼系花崗岩には磁石はくっつかず、
磁鉄鉱系花崗岩には磁石がくっつきます
それぞれの御影石がどちらの系統に属しているかは産地に左右されるようです。
御影石に磁石がくっつく、と冒頭で書いた根拠としてまして、日本で使用されている御影石の大半は中国産です。(当ショップで扱っている御影石も中国産)
中国が位置する場所というのは地理学上の分類だと、安定陸塊というものに該当します。
安定陸塊には鉄鉱石が豊富に存在しているので、そこから採れる御影石は磁鉄鉱系花崗岩なのでは? と推測した次第です。
今回試したのは御影石4種類
![]() |
左からG603,錆石,山西黒,G381 |
ここにネオジウム磁石を近づけてみて、くっつくかどうか試してみます。
推測が正しいのであればすべてくっつくはず…。
右から試していきます。
G-381
黒っぽい石は鉱物成分が豊富そうなので、磁石がくっつくのはイメージ通りです。
錆石
三つめは、錆石です。
![]() |
くっつきません |
と思ったら、
![]() |
くっつきました |
あれこれ試してみたのですが、どうやらこの錆石、場所によって磁石が付く場所と、そうでない場所があるみたいです。
G-603
最後にG-603 白系の御影石です。
錆石の結果を踏まえると、場所によって違うのでは、と思いますが・・・
![]() |
予想に反してくっつきました |
場所を変えても問題なく、磁石はくっつきました。
結果
錆石のみ、一部磁石がくっつかない場所がありましたが、他は問題ありませんでした。
なぜ、錆石だけくっつかなかったのかを推測してみます。
磁石がくっつく金属は以下の4つ
Fe(鉄)、Ni(ニッケル)、Co(コバルト)、Fe3O4(黒錆)
今回の錆石というものは、石の中に含まれる鉄が錆びた結果あのような模様になったといわれています。
色が赤茶色なことから、おそらくあれは赤錆ではないかと判断します。
錆は錆でも黒錆は磁石にくっつくのですが、赤錆はFe2O3という成分構成で、黒錆とは違い磁石にくっつきません。
錆石は中の成分が錆びて、赤錆になったために磁石に反応しないものになったのかもしれません。
錆びないようにコーティングすることや、錆びても薬品などである程度のメンテナンスは可能ですが、できるだけ錆を避けるために、水に濡れたまま放置しない、といったことは覚えてていただきたく思います。
大理石は石灰岩と同じ成分を含んでいるので、予想通りの結果でした。
大理石は錆びることはないのですが、前回の記事でも述べたように水を吸いやすいので凍害のリスクもありますし、酸に弱く雨水の晒すことも推奨できませんので、屋内使用が適切です。
なぜ、錆石だけくっつかなかったのかを推測してみます。
磁石がくっつく金属は以下の4つ
Fe(鉄)、Ni(ニッケル)、Co(コバルト)、Fe3O4(黒錆)
今回の錆石というものは、石の中に含まれる鉄が錆びた結果あのような模様になったといわれています。
色が赤茶色なことから、おそらくあれは赤錆ではないかと判断します。
錆は錆でも黒錆は磁石にくっつくのですが、赤錆はFe2O3という成分構成で、黒錆とは違い磁石にくっつきません。
錆石は中の成分が錆びて、赤錆になったために磁石に反応しないものになったのかもしれません。
覚えてもらいたいこと
ここまで実験したのは前座というか、
皆さんに御影石は鉄分を含んでいるということを知ってもらうためでした。
磁石がくっつくということは問題でもなんでもないのですが、
鉄分を含むということはどうしても錆びる可能性があるということです。
御影石自体の吸水率はあまり高くないのですが、それでもやはり自然物なので水はいくらか吸ってしまいます。錆びないようにコーティングすることや、錆びても薬品などである程度のメンテナンスは可能ですが、できるだけ錆を避けるために、水に濡れたまま放置しない、といったことは覚えてていただきたく思います。
おまけ
大理石のカットサンプルもあったので試しに磁石を近づけてみました。![]() |
くっつかない |
![]() |
これもくっつかない |
大理石は石灰岩と同じ成分を含んでいるので、予想通りの結果でした。
大理石は錆びることはないのですが、前回の記事でも述べたように水を吸いやすいので凍害のリスクもありますし、酸に弱く雨水の晒すことも推奨できませんので、屋内使用が適切です。
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